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回収‣処理/書式

1.回収フロン(容器含)の処理受入れ条件
 ➀回収フロン容器は2口バルブ付回収容器で持ち込まれたものを対象とします
 ②過充填の容器はお取扱いできません。(法令順守、安全確保)
 ③一回収容器に同一種類フロンのみの回収をして下さい。(法令順守,安全確保)
  ※高圧ガス保安法 容器保安規則 第2条第20~22号により異種冷媒を
  同一容器に充填することは認められていません。(混合冷媒は除く) 
 ④回収は耐圧区分に適合した容器、若しくはそれ以上の耐圧区分容器を使用してください
  耐圧区分を満足しない回収容器はお取り扱いできません。(法令順守・事故防止)
 
  又、超高圧フロンは必ず低沸点シームレス専用容器へ回収してください。    
  例:R23(超高圧フロン)の物性として26℃において4.8Mpaとなります。FC3容器の
    試験圧力は
5Mpaであり、充填してよいフロンの圧力は3Mpaまでと決められいます。
    超高圧フロンのFC耐圧区分容器への回収は非常に危険かつ違法となります。
 ⑤容器ごとに容器表面に回収したフロンの種類・重量を必ず明記してください。
 ⑥容器返却時のため返却先住所・宛名・電話番号が容器表面に消えないよう
  明記してください。


2.再生処理フロン処理受入れ条件(当協会の見解も含みます)
 ①再生処理依頼フロンは、当協会が受取った時点でフロンの所有権は移ります。
  又、再生品の返却はいたしません。
 ②再生できるフロンは処理場の受入れ基準に適合したものに限ります。
  詳細は別途お問合せ下さい。
     参考:受入純度は冷媒・処理場規定で変わりますが99.5%~99.8%が一般的です。
 ③受入品質基準を満たさない場合は、自動的に破壊処理となりますのでご承知下さい。
 ④純度未達を最低限に防止するための推奨事項(参考)
 ★基準値未達の多くの要因は異種冷媒の混入です。そのリスクを低減する回収が有効です。
 ※十分に真空引きした、専用容器又は同等の内部清浄度を有する単一冷媒専用容器に、
  専用の回収機・マニホールドで回収する。(異種冷媒の混合防止)  
 ※オイルセパレーター・フィルタードライヤー等を回収回路に組込む。(不純物除去)
 ※専用の回収機で回収できない場合、内部クリーニング運転や残ガス除去作業等の
  残ガス除去を行う。(異種冷媒の混合防止)
  参考:回収完了後、150g程度の残ガスが回収機内に残留する場合があるようです。
 ※一容器一冷媒系統にする。(受入基準未達による他の系統又は他の現場の不適合防止)
 ※自社施工、自社管理の機器である事が望ましい。(既設配管流用や修理等の履歴の把握)
 ※圧縮機損傷又はその履歴があるものは再生処理には適しません。 
 ⑤再生処理依頼フロンの量は原則10kg以上からとします。(基準純度未達のリスク低減)  
 纏め:再生処理依頼フロンは純度確保を意識した作業を行い、再生処理施設において
    分析の結果、純度未達時は破壊処理となる事を、「機器管理者」の方にもご
    理解頂けるようお願い致します。

3.処理可能フロン
 ①破壊(令和6年4月現在)                          表1
R11 R113 R114 R12 R123 R1234yf
R134a R141b R22 R32 R225 R401A
R401B R402A R403B R404A R407C R407D
R410A R412A R417A R422A R448A R449A
R500 R502 R507A R509A R13 R13B1
R23 R503 R508A R508B ソルブ55 R463A-J
  ※上記以外でも処理可能なフロンがあります。都度お問合せください。 
  ※赤字は超高圧フロンになります。認定を受けた回収機を使用し、
   シームレス容器へ回収してください。
 【特定不活性ガスについての注意】

  ※特定不活性ガス(R32、R1234yf、R1234ze等)はA2L(微燃性)冷媒です。
   燃焼性があるため火器の近くでの作業は行わないで下さい。

  ※内容積25L以上、もしくは内容積の合計が50Lを超える場合の運搬は
   消火設備、応急処置に必要な資材・工具の携帯が必要です。 

  ※特定不活性ガスに限らずフロン類は「一般高圧ガス保安規則」に則った
   取扱いが必要です。
 

 ②再生(令和6年4月現在)
  
再生処理可能フロンの種類はR22.R134a.R410A.R404A.R32になります。
 (フロンごとの受入純度基準が異なります。詳細はお問合せください) 
     
 ※R407Cの再生処理依頼は別途お問合せ下さい。


4.容器充填許容量と過充填防止に関わる留意事項
 容器保安規則第二条・第22条(e-Gov法令検索へリンク)👉で定められている充填定数
  から容器充填許容量をフロン別、容器内容積別に表2に示します。許容充填量は法的に
  定められた充填量の上限になります。

 算出の仕方 
  G(許容充填量:Kg)=V(容器容積:ℓ)/ C(ガスの種類による充填乗数)
   ※充填乗数C=1.05/48℃時の比重(152a・500・22・502・12・114以外)
   上記から求めた許容充填量G
                                                             表2    
項目 R22 R12 R502 R134a R507 R407C R404A R410A R32 R479A
耐圧区分 FC1 FC1 FC1 FC1 FC2 FC2 FC2 FC3 FC3 FC4
耐圧試験圧力 3.0Mpa 4.0Mpa 5.0 Mpa 6.0Mpa
充填できる圧力上限 1.8Mpa 2.4Mpa 3Mpa 3.6Mpa
※充填乗数(C) 0.980 0.860 0.930 0.945 1.149 1.025 1.149 1.138 1.234  
容器内容積(ℓ) 冷媒別許容充填重量(kg)
V=21  21ℓ 21.4 24.4 22.5 22.2 18.2 20.4 18.2 18.4 17.0  
V=23.5 23.5ℓ 23.9 27.3 25.2 24.8 20.4 22.9 20.4 20.7 19.0  
※充填定数C=2023年7月RRC冷媒処理技術28ページから引用しています。
 但しR32は1.05/比重(液)0.85077で算出しました。 
※超高圧フロンはFC耐圧区分の容器には充填できません。必ず低沸点用シームレス容器に充填してください。  
   
5.より安全なフロン回収に為の知識
実際は上記保安規則で定められた許容充填重量に対し、各フロン及び温度により異なる比容積を考慮しより安全な充填量の設定が大切です。


 ★比容積の変化
 フロン種類別の温度変化による比容積の変化・違いは下記のグラフのようになりす。                                                                                                                                           
  ※比容積(V)算出方法=1/密度
                          表3 
    
比容積を考慮し安全な回収容器へのフロン回収量について考えてみます。
★重量で回収時・容積で回収時での各々を検証します。

①重量で充填量を管理する場合・・・・・冷媒の種類及び周囲温度による『比容積』の差に注意が必要です。
 
下記の種類のフロンを24ℓ(23.5ℓ)容器の場合
 A.(許容充填量)
 B.(許容充填量×90%)
 C.(R22の許容充填量で他のフロン回収した場合)
 の各重量を容積に換算すると表4のようになります。
温度、フロンの種類による比容積から重量を容積に変換すると条件C黄色セルの部分は容器内容積より容積が大きくなり、液封状態となりますしっかりとした使い分けを怠ると間違えが発生し事故につながってしまいます。

 表4

種類 A
許容充填量
(V/C)Kg
B
(➀×90%)
Kg

C
一定(R22の90%
と同量)

A.許容充填量で回収した場合の容積(ℓ)変化
B.許容充填量×90%で回収した場合の容積(ℓ)変化
C.R22の許容充填量と同重量で回収した場合の各フロン容積(ℓ)
30℃時容積 40℃時容積 50℃時容積 60℃時容積
種類 V=23.5(内容積23.5ℓ) A B C A B C A B C A B C
R22 23.9 21.5 21.5 20.5 18.4 18.8 20.5 19.1 19.5 22.2 19.9 20.4 23.3 20.9 21.4
R410A 20.7 18.6 20.0 18.0 21.4 20.0 19.1 22.6 22.8 20.5 24.3 25.3 22.8 27.0
R407C 22.9 20.6 20.5 18.5 19.7 20.5 19.3 20.7 22.6 20.4 21.7 24.1 21.7 23.2
R404A 20.4 18.3 20.1 18.1 21.6 20.1 19.1 22.9 22.7 20.5 24.5 25.2 22.6 27.1
R32 19.0 17.1 20.2 18.2 23.4 20.2 19.2 24.7 22.7 20.4 26.2 24.6 22.1 28.4
重量で回収量を管理する場合は許容充填量の90%での回収であれば、保管・運搬は40℃以下を守ればほぼ安全といって良いでしょう。
但し、フロン種類ことに許容充填量が違う事を理解し、しっかりと使い分けをすることが大切になります。


②容積で充填量を管理(フロートセンサー付き回収容器での回収)(センサー作動値は容器購入先に確認してください)
冷媒の種類による『液膨張率』の差に注意が必要です。
液面検知で回収する場合は、冷媒の種類による比容積の差は影響がないが、温度上昇による『液膨張率』に差があります。

★膨張率の確認  
表5は周囲温度が20℃の時にフロン回収を行った場合、回収終了後、容器の周囲温度が変化した場合、その比容積から計算した各温度での膨張率です。
100%を超える分の安全率を考慮した回収が必要になります。 
※回収時の周囲温度が低いほど高温時との液膨張率は大きくなり、より注意が必要です                                             表5
温度/フロン CFC HCFC HFC
R12 R22 R134a R407C R410A R404A R32
20℃比容積 0.75 0.83 0.82 0.86 0.92 0.94 1.02
 温度変化  膨張率(20℃の比容積/各温度別の比容積)
20℃➡30℃の
膨張率
103% 103% 103% 104% 105% 105% 104%
20℃➡40℃の
膨張率
106% 107% 107% 108% 111% 111% 110%
20℃➡50℃の
膨張率
110% 112% 111% 114% 119% 119% 117%
20℃➡60℃の
膨張率
114% 117% 116% 122% 132% 131% 127%

液面で回収量を管理する場合はR12、22、R502、R134aは容器容積の90%、R407C,410A、R404A、R32は容器容積の80%での回収であれば、保管・運搬は40℃以下を守ればほぼ安全といって良いでしょう。
但し、回収時の容器周囲温度環境が低く、保管・運搬時のそれが高いと膨張率は大きくなりる事を理解し、都度検証が必要です。(黄色セル部では80%では液封となります。)低外気での回収時は特に注意が必要です。


★【過充填は、大きな災害事故の要因となる場合、フロン漏洩事故を招く場合があります。フロンガスの特性を今一度認識し、「高圧ガス保安法」及び「フロン排出抑制法」を順守し、環境保護・災害防止に貢献していく事が第一種フロン類充填・回収業者の務めとなります。】


6.フロンガス容器再検査基準 
耐圧検査期限切れの容器にフロン類を充填することはできません。充填前に期限を確認してください。
                                           表7

容器種類(分類)

試験圧力

容器検査期間

経過年数20年未満  経過年数20年以上
FC1類容器 3.0Mpa     6年     2年
FC2類容器 4.0Mpa

    5年 

FC3類容器 5.0Mpa
FC4類容器 6.0Mpa
   ※平成元年3.31以前に検査合格した容器は1年に一回の検査となります。

★容器刻印例と内容等

 
               



7.NRC容器・RC容器違法改造他注意事項

7.HC系(強撚性)のフロンが充填されている可能性のある機器からのフロン回収は危険!
   サービス経緯が不明な機器からの回収は、事前に管理者へ履歴確認をすることをお勧めします。



お問い合わせ

TEL
054-289-3666
FAX
054-289-3667
会社名
一般社団法人  静岡県フロン回収事業協会
担当
松永光広
住所
静岡市駿河区南町第一ビル2F
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